現在のシャンティイ城は、
フランス最後の国王ルイ=フィリップ1世の
5番目の息子であるオーマル公爵によって
19世紀後半に改築されたものです。
その改築にあたっては、
最初からオーマル公爵の
絵画や工芸品のコレクションを
陳列し鑑賞することを想定して
設計されたのだそうです。
当時、シャンティイ城を訪れる貴族たちは、
それらの美術品を鑑賞するのも楽しみの一つだったようです。
そしてそれがそのまま、
現在のコンデ美術館となったわけなんですね。
コンデ美術館のコンデは、この城を所有していた
ブルボン=コンデ家から来ています。
オーマル公は、8歳の時、
コンデ公からシャンティイ城を相続したそうです。
さてこちらは、壁いっぱいに絵画がかけられたギャラリーです。
壮観ですねー。
天井からやわらかな光が差し込んでいるのもいい感じ。
陳列されている美術品は、オーマル公爵の遺言で、
「絶対に陳列品の配置を変えないこと」
「コレクションの貸し出しを禁止する」
となっているそうです。
だから今でも当時の様子のまま、
美術品を鑑賞できるのですね。
中国製の壺と絵画。
ギャラリーの突き当たりには、
大理石の列柱と彫刻で飾られた一角が。

階段を上がって、列柱の先に進んでみると、
床が、古代ローマ風のモザイク装飾になっていました。

で、天井を見上げると、

美しい天井画が。
こちらは、絵画とやきものが陳列されていました。
シャンティイでは、磁器も焼かれていたそうです。
通路の窓が、
ステンドグラスになっているところがありました。
こちらは、ジェム・キャビネット Gem Cabinet というお部屋。

壁と一体化した展示ケースの中には、
金属製品ややきものが陳列されていました。
こちらは、トリビューン Tribune という八角形のお部屋。
礼拝堂でもないのに、祭壇画などの宗教画が飾られていますが、
これも19世紀の美術鑑賞の特徴のようです。
天井には、風景画がはめ込まれていますが、
オーマル公爵ゆかりの土地が描かれているそうです。
まだ紹介しきれていない展示室がいくつもありますが、
どの部屋にも絵画や工芸品がびっしりと飾られていて
立派な美術館でした。
西洋絵画に詳しければ、もっと楽しめるのかもしれませんが、
お部屋の内装や彫刻の装飾などの雰囲気を見るだけでも
十分楽しめました。
続いて、当時の住空間を見学します。
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