『世界のすごい城と宮殿333』を読んでいたら、
私も色んなお城を訪れたなあ・・・と思い出し、
これまで訪問したことのあるお城について
備忘録として整理してみることにしました。
今回は、『世界のすごい城と宮殿333』に掲載されている
ミュンヘン郊外のニンフェンブルク城をご紹介します。
ニンフェンブルク城は、
ミュンヘン中央駅から路面電車で15分ほどの郊外に
のどかな風景に溶け込むように建っています。
ニンフェンブルクとは、妖精の城という意味。
なんてロマンチックな名前なんでしょう。
このニンフェンブルク城は、
1662年、結婚10年目にして
皇太子のマックス・エマヌエルが誕生したことを記念し、
フェルディナンド・マリア選帝侯が、
妃ヘンリエッテのために建てたそうです。
だから、なんとなく女性的で優しい感じがするのかしら。
夏の離宮として利用されていたそうです。
池を超えて、お城の正面にたどり着きました。
お城の建物が巨大すぎて、写真におさまりきれません。
白い壁にオレンジ色の屋根が可愛いですね。
残念ながら、中央の建物は改修工事のため
本来の姿はこちらをご参照ください
お城の全景は、こちら
→ニンフェンブルク城ホームページ(全景)
ちなみに、740年近くバイエルン地方を治めてきた
名門ヴィッテルスバッハ家の子孫で、
現在のご当主のバイエルン公が、
こちらにお住まいになっているそうです。
そういうわけで、公開されているのは、
お城の一部と博物館に改装された部分、
そして広大な庭園という範囲になっています。
では、中を拝見しましょう。
このお城の見どころの一つは、
建物の中心に位置する2層吹き抜けの大広間。
ロココ様式のとても華やかなお部屋です。
当代きっての名建築家
ヨハン・バブティスト・ツィンマーマンと
フランソワ・クヴィリエが腕をふるったそうです。
室内の修復作業が行われていたため、
シャンデリアはビニールで覆われていました。
天井画は奥行き感があって、
まるで本当に天上の世界を覗いているかのようでした。
さて、広大な庭園の中にも、
見ごたえのある建物がいくつも建っていました。
まずは、「マグダレーネンクラウゼ」
一見、廃墟のような外観です。
1725年から1728年にかけて建てられた建物で、
わざと廃墟のように仕上げたのは、
この世の全てのものの儚さを表現しているとか。
内部は、貝殻を多用した独特の装飾。
聖マグダラの洞窟礼拝堂をイメージした
礼拝堂などが設けられていました。
次の建物は、「パゴデンブルク」。
この建物は、マックス・エマヌエル選帝侯の指示により
1716年から1719年にかけて建てられたもので、
ゴルフに似たゲーム「Mailspiel」の
ラウンド後の休憩施設だったそうです。
1階は、白とブルーのエキゾチックなデザインの
タイルで装飾されていました。
2階は、落ち着いた雰囲気。
中国風の花鳥模様の壁紙が張られています。
このパゴデンブルクは、18世紀に流行した
シノワズリの典型的な例なのだそうです。
次は、「バーデンブルク」。
温浴施設を兼ねた夏用のお城だそうです。
夏の離宮の庭に夏用の離宮・・・
権力者の考えることはよくわかりません(;'∀')
中に入ると、まずは楕円形の大きな広間。
窓が大きくて明るいお部屋です。
ここでパーティーを楽しんでいたのでしょうか。
広間の南側には、温浴施設(ローマ風のお風呂)と
選帝侯の居住スペースがあります。
こちらは、温浴施設のあるお部屋。
下の階でお風呂(プール)に入っている人を
上から眺められるようになっていました。
最後に、「アマリエンブルク」。
淡いピンクと白の外観が可愛らしい小さな宮殿です。
この建物は、カール・アルブレヒト選帝侯が
妃のマリア・アマリアのために建てた
夏用の住まい兼ハンティング・ロッジだそうです。
愛妻家だったんですね。
アマリエンブルクの鏡の間
繊細で華やかな室内ですね。
こちらのお部屋は、壁に絵画がはめ込まれています。
このように趣向が凝らされた
可愛らしいお部屋が連なっていました。
ニンフェンブルク城の建物だけでも広大で立派なのに、
さらに庭園の中に幾つもの立派なお屋敷が建てられ、
それぞれの館内も趣向を凝らされたものになっていて、
バイエルンを長年統治したヴィッテルスバッハ家の
強大な富と権力を実感させられました。
よろしかったら過去の
ニンフェンブルク城の記事もご覧ください→こちら
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